「人生の悩みが消える自問力 - 堀江信宏」を読んだ
この本を読んだ目的、狙い
自分の本来の願望を見つけるための自問力を身につけたかった
自分の思考を深掘りできるようになり、問題解決能力を高めたかった
読んでよかったこと、感じたこと
プライマリークエスチョンが人の言動に大きな影響を与える
人が無意識の中で自分自身に投げかける質問のことを、コーチングの世界で「プライマリークエスチョン」と呼ばれている。
「自分にできるだろうか」
「どうやったら自分にできるだろうか」
同じ内容の問いに見えるが、どちらの問いを最初にするかによって、行動の選択が大きく変わってくる。
「どうやったら自分にできるだろうか」という解決策に目を向けるための問いをプライマリークエスチョンとして選択できるようになることで、目標達成のスピードを早めることができる。
自分の行動を正しい方向に導くための5つの質問
1日3~4万回行っているプライマリークエスチョンの中に、下記の5つの質問を組み込むことができれば、
今までの労力と変わることなく、行動を変えることができる。
- 「自分が得たい結果は何だろう?」(問題を自分事としてとらえる質問)
- 「どうして、自分はそれを得たいのだろう?」(自分の目的を明確にする質問)
- 「どうしたら、それを実現できるだろう?」(可能性に目を向ける質問)
- 「これは、自分の将来にとってどんなに意味があるだろう?」(良い意味付けをする質問)
- 「今、自分がすべきことは何だろう?」(自分を動かす質問)
人はニセの願望に振り回されている
ニセの願望とは、コンプレックスや不満、欠落感、恨みや悲しみ、喪失感など痛みから逃れるために無意識がつくった代替願望。
代替願望を叶えても人は幸せになれないので、「自分が得たい結果は何だろう」「どうして自分はそれを得たいのだろう?」と自問自答することで、代替願望なのか、本当の願望なのかを見極める必要がある。
この本を読んで、自分は今から何をするか
- 問題に取り組むときに後ろ向きな問いではなく、前向きな問いを自分にする
- 「自分の行動を正しい方向に導くための5つの質問」をいつでも見れる場所に保存しておき、問題に取り組むときや日記を書くときにすぐ見れるようにする
3か月後には何をするか、どうなっていたいか
- 「自分の行動を正しい方向に導くための5つの質問」を覚えている
- 自分の目指す方向をはっきりと言えるようにする
相手に理解してもらうための伝え方(三角ロジック編)
三角ロジックが有効な場面
ロジカルシンキングの基礎となる考え方であるので、どのような場面でも使うことができる。 日常的に自分の考えが論理的かどうか確認するために使う
三角ロジックとは
主張(Claim)をデータ(Data)と根拠(Warrant)が支えているという考え方。
データと根拠を合わせて論拠と呼び、主張に対する疑問(Why?)が論拠で、論拠から導き出される結論(So what?)が主張となる。
主張:結論、要求、推論、仮説
データ:データ、情報、知識、事実、資料、証拠
根拠:理由付け、保証
三角ロジックの実例
ケース1
外回りの営業から帰ってきたAさんが「何だ、これ。室温が 30 度になってんじゃん、もっとガンガンにエアコン効かせてよ」
A さんの発言を聞いた同僚は、一瞬チラと A さんの方を見たが、何事もなかったように仕事を続けた。
Aさんの発言には説得力がないのはなぜか。
上のケースを三角ロジックで表現すると、以下のようになる。
主張:エアコンを効かせてほしい
データ:室温が30度
根拠:なし
三角ロジックの根拠の部分がないので、Aさんの発言には説得力がなくなってしまう。
根拠の部分に「室温30度は不快である」が入れば、論理として成立する。
ケース2
テレビを安く買い替えたいなら、新商品が売り出される時期に買い替えるべきである。
その理由は?
主張:テレビを安く買い替えるには、新商品が売り出される時期を選ぶべき
データ:旧商品が値下がりしている
根拠:新商品と同額で旧商品を売り出しても売れないので、旧商品が値下がりしている
三角ロジックの応用
演繹法
根拠となる一般論から結論を導き出す方法。
データに間違いがあると、結論が正しくないので、データの正当性が重要になる。
演繹法の例
根拠:政治家は誠実さが大切(一般論)
データ:Aさんが誠実さに欠ける
結論:Aさんは政治家として失格
帰納法
データとなる個別事象から結論を導き出す方法。 帰納法では複数の結論が導かれる可能性が高い。
帰納法の例
A ビジネスホテルに、利用客から次の 3 つのコメントが寄せられた。
「朝食が値段の割にとても美味しかった」
「室内の清掃が行き届いており、気持ち良かった」
「荷物が多かったので、駅から近くて助かった」
これらのコメントから言えることは何か。
データ:「朝食が値段の割にとても美味しかった」「室内の清掃が行き届いており、気持ち良かった」「荷物が多かったので、駅から近くて助かった」
根拠:良いコメントが多く、お客様の満足度が高い
結論①:評判がいい
結論②:経営者の能力が高い
まとめ
主張や結論を支えるデータと根拠があると、説得力が上がり、相手に納得してもらいやすくなる。
仕事で相手に何かを伝えるときは、三角ロジックを意識して伝えることを意識してみると、普段よりもスムーズにコミュニケーションできる。